説明
Acrobat PDF には3つのパスワードが存在します。
- ユーザーパスワード (文書を開くパスワード):
PDFファイルを開く時に制限を掛けるパスワードです。 - オーナーパスワード (権限パスワード):
PDFに印刷、更新、コピー等の許可を設定するパスワードです。 - 添付ファイルを開くパスワード:
添付ファイルを抽出したり、内容を見たりする時に制限を掛けるパスワードです。
3つの違いを次に少し詳しく説明します。
ユーザーパスワード
PDFファイルを開く時に入力を要求されるパスワードです。単に「文書を開くパスワード」とも言います。
PDFを見る人を制限したいときに使います。設定は文書プロパティのセキュリティから行います。
オーナーパスワード
PDFは文書の印刷や編集を制限できます。その制限を設定する時に使うパスワードです。「権限パスワード」とも言います。
注意点が3つ有ります。
- ユーザーパスワードとオーナーパスワードの両方が設定されている場合、PDF文書を開く時のパスワードはどちらを使ってもOKになります。
- PDF文書を開く時にオーナーパスワード(権限パスワード)を使うと、PDFを開いた後はオーナーパスワードを使って設定した印刷、変更等のセキュリティ制限は全て許可された状態になります。
- PDF文書を開く時にユーザーパスワード(文書を開くパスワード)を使うと、PDFを開いた後はオーナーパスワード使って設定した印刷、変更等の制限はそのまま有効です。
以下はセキュリティ設定を変更する為に「設定の変更」ボタンを押した時に表示される権限パスワードの入力画面です。
設定は文書プロパティの上記画面のセキュリティから行います。
添付ファイルを開くパスワード
添付ファイルを開く、追加、削除、保存(抽出)を制限するためだけのパスワードです。
注意点が4つ有ります。
- このパスワードを掛けると他の「文書を開くパスワード」も「権限パスワード」も同時に掛けることができなくなります。添付ファイルのみの制限しか出来なくなります。
- 添付ファイルを「開く」パスワードと一般的に言っていますが。添付ファイルを追加、削除、又は開く時も上記パスワード入力を要求されます。つまり添付ファイルのほぼ全般の操作をパスワードで制限します。
- 追加、削除、保存の操作でも上記と同じ画面で「・・を開くための・・」と表示されます。
- 添付ファイルへの「説明の編集」だけは制限されません。
これも設定は文書プロパティのセキュリティから行います。
パスワードの設定方法は
Acrobat の説明サイトに譲ります。
- PDF 文書にパスワードを設定する方法 (Acrobat XI/DC)
- [基本操作] PDF ファイルにパスワードを設定してみよう (Acrobat 9)
- パスワードによる PDF の保護 - Adobe Acrobat
ユーザーパスワードとオーナーパスワードの違い
はズバリ、PDF文章を開く時に必要なのがユーザーパスワード。PDF文書の印刷、変更、コピーを制限する時に設定で使うパスワードがオーナーパスワードです。
以上。